<お天気のことば(2)> 二十四節気

暦の上では○○・・・よく耳にしますよね。
この暦に欠かせないのが、二十四節気(にじゅうしせっき)。(図1)
これは、黄道(こうどう)(※1)上の1年の太陽の動きを15度ごとに24等分して決められていて(※2)具体的には以下のとおりです。(【日にち】は2012年のものです)

出典:国立天文台「こよみ用語解説」           http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/faq/24sekki.html
<春>
立春(りっしゅん)寒さも峠を越え、春の気配が感じられる 2/4
雨水(うすい)陽気がよくなり、雪や氷が溶けて水になり、雪が雨に変わる 2/19
啓蟄(けいちつ)冬ごもりしていた地中の虫がはい出てくる 3/5
春分(しゅんぶん)太陽が真東から昇って真西に沈み、昼夜がほぼ等しくなる 3/20
清明(せいめい)すべてのものが生き生きとして、清らかに見える 4/4
穀雨(こくう)穀物をうるおす春雨が降る 4/20

<夏>
立夏(りっか)夏の気配が感じられる 5/5
小満(しょうまん)すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める 5/21
芒種(ぼうしゅ)稲や麦などの(芒のある)穀物を植える 6/5
夏至(げし)昼の長さが最も長くなる 6/21
小暑(しょうしょ)暑気に入り梅雨のあけるころ 【7/7
大暑(たいしょ)夏の暑さがもっとも極まるころ 7/22

<秋>
立秋(りっしゅう)秋の気配が感じられる 8/7
処暑(しょしょ)暑さがおさまるころ 8/23
白露(はくろ)しらつゆが草に宿る 9/7
秋分(しゅうぶん)秋の彼岸の中日、昼夜がほぼ等しくなる 【9/22
寒露(かんろ)秋が深まり野草に冷たい露がむすぶ 10/8
霜降(そうこう)霜が降りるころ 10/23

<冬>
立冬(りっとう)冬の気配が感じられる 11/7
小雪(しょうせつ)寒くなって雨が雪になる 11/22
大雪(たいせつ)雪がいよいよ降りつもってくる 12/7
冬至(とうじ)昼が一年中で一番短くなる 12/21
小寒(しょうかん)寒の入りで、寒気がましてくる 1/6
大寒(だいかん)冷気が極まって、最も寒さがつのる 1/21

私には、<春>雨水・啓蟄・清明・穀雨では、夏に向けて生命の息吹や勢いを力強く表現し(図2)<秋>白露・寒露・霜降では、冬に向けてその勢いが収まっていく様子を見事に表現しているように感じますが、如何でしょうか。漢字2文字の素晴らしい表現力なんですね。

 

実際の気温と二十四節気の表現では少しズレがあるように感じますが、今年の1月~2月の横浜では、(図3)のような気温推移をしました。「小寒」頃に一旦気温が下がり、「大寒」頃に最低気温となり、「立春」頃から上昇機運となり、「雨水」頃から急上昇しています。暦と気温推移が見事に一致して、ちょっと驚きました。

         (図3)1月~2月横浜の気温推移(データは気象庁より取得)

先人たちは、季節の移ろいを気温の谷や山で感じていたんでしょう。一番の寒さから気温が上向く頃が「立春」で、これから春を感じられるようになる頃=春の始まり、まさに「春が立つ」頃を表現しているんですね。(※3)

 

《サニーちゃんのお天気メモ》

(※1)太陽の見かけの通り道のことだよ。

(※2)30度ごとに12等分したら西洋占星術の星座。各星座の範囲が暦の20日前後で切り替わるのも同じ理屈なんだね。

(※3)9月になっても、まだまだ暑いよね。でも、今が暑いから夏ではなく、すでに「秋が立って」いるので「残暑」って言うんだよ。これも素敵な表現だけど、この話しは、また別の機会にね。

<ゼフ>

 

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