雨の日に、なんだかテレビやラジオの調子が悪い?~降雨減衰の話~

皆さんは大雨の時にラジオ音声が聞きづらくなったりテレビ映像が乱れたりしたという経験はありませんか?

これは音声や映像を乗せた電波が、雨粒などによって吸収・反射されて弱くなるためです。現象としては、音声や映像にノイズ(電気的な雑音)が発生して、雨が強くなるにつれてその量が増えます。機械が壊れたわけではなく、天候が回復すると自然に収まります。

もちろん雪(特に湿った雪)でも影響があります。またアンテナに雪が着氷した時にも影響が出ます(※1)

これを降雨減衰と言います。降雨減衰は電波の周波数(※2)が高いほど、そして伝送距離が長いほど影響が大きくなります。電波を使う身近な放送・通信システムで例を挙げましょう。

AMラジオ(531~1602kHz)、FMラジオ(76~90MHz)、テレビ放送(470~770MHz)、携帯電話(810MHz ~2.17GHz)、WiFi(2.4GHz)、衛星放送(BS・CSの送信周波数11.7~12.75GHz)の順に周波数が高くなります。

また伝送距離を比べると最小がWiFi (<100m)で、最大は衛星放送。なんと地上から衛星まで3万6000kmです。

ですから最も雨の影響を受けやすいデリケートなシステムは、周波数も高くて伝送距離も長い衛星放送なのです(※3)。衛星放送コンテンツを流すケーブルテレビも同様の影響を受けますよ。

豪雨のために見たい番組が砂嵐…という可能性もなきにしもありませんが、これもお天気の影響(※4)。地球に住む皆が平等に受ける自然現象として、涙して受け止めましょうね。

また折しも今年は稀代の天体ショーに恵まれた年です。衛星放送番組を楽しみつつ、時には、遥か大気圏を突き抜けて宇宙まで往復する電波の旅に思いを馳せてみるのも良いかもしれませんね。

出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/

《サニーちゃんのお天気メモ》

※1…豪雪地帯では着雪・着氷対策としてレドームと呼ばれるカバーがアンテナに取り付けられているのよ。

※2…1秒間に繰り返される電波の振動数を周波数で表すのよ。単位はヘルツ(Hz)で、1Hzは1秒間に1回振動する波なの。また、1 キロヘルツ(kHz) =1,000 Hz,
1 メガヘルツ(MHz) = 1,000 kHz, 1ギガヘルツ(GHz) = 1,000 MHzに相当するのよ。

※3…CS放送は、BS放送よりも衛星から発射される電波が弱いため、降雨減衰の影響を受けやすいのよ。

※4…家の近くは晴れていても、放送局付近の天気に影響を受けることもあるんだよ。

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