夏本番の日本列島・・・海・山・川で過ごす機会が増えますね。この季節の野外での活動は、熱中症だけでなく、急な大雨や雷にも注意が必要です。(※1)
最近は、テレビなどの天気予報やニュースだけでなく、このような情報をエリアメールで受け取ることも出来ますし、インターネットを通して自分で取得することも出来ます。正しい情報をタイムリーに得ること、それを元に冷静に判断することを心掛け、「自分(家族)を守るのは自分」という意識を持って、楽しい夏休みをお過ごしください。(※2)
さて、こんな災害を起こしそうな雨も、日本語では、いろいろな表現をしています。これは、日本が地勢的にも気候的にも変化に富んでいて、先人たちがその自然現象に関心を寄せていたことに因るところが大きいようです。(※3)
以下は代表例ですが、単に「大雨」「豪雨」というよりも、その字句が見事に現象を表現していて納得感があるように感じますし、知ることが心の栄養剤になるような気もします。温故知新という言葉もあるように、先人たちが築き上げた素敵な日本語表現に接してみては如何でしょうか。
・夕立(ゆうだち)⇒ 夏の午後に降る激しいにわか雨。雷を伴うことが多い。
・白雨(はくう)⇒ 明るい空から降る雨。にわか雨。夕立。
・黒雨(こくう)⇒ 空を暗くするばかりに降る大雨。
・盆雨(ぼんう)⇒ 水の入った容器をひっくり返したような雨。大雨。豪雨。
・群雨(むらさめ)⇒ ひとしきり激しく降り、やんではまた降る雨。村雨。
・驟雨(しゅうう)⇒ 急にどっと降りだして、しばらくするとやんでしまう雨。
・車軸を流す(しゃじくをながす)⇒ 車軸のような太い雨脚の雨が降る。大雨の降る様子。
・馬の背を分ける(うまのせをわける)⇒ 馬の背の片側は雨でぬれ、片側は雨が降らない意で、夕立などが、ある地域を境にして一方では降っているのに他方では晴れているさま。
※今後、折を見て、このようなステキな日本語表現を紹介していこうと思います。
《サニーちゃんのお天気メモ》
※ 1 局地的に短時間に降る大雨を「ゲリラ豪雨」と呼ぶことが多いし、そのほうがイメージし易いけど、正式には「局地的大雨」と呼ぶんだよ。このような雨が降る仕組みは、前回のコラム「夏の入道雲の話」を見てね。
※ 2 以下のサイトを参考にしてね。
① 「局地的大雨から身を守るために」リーフレット 【出典:気象庁】
⇒ 何に注意して、どんな行動をすれば良いか判るよ。 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kyokuchiame/index.html
② 「レーダー・ナウキャスト」 【出典:気象庁】
⇒ 降水・雷・竜巻発生確度の状況と予測が5~10分単位で判るよ。http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
↓携帯版はコチラ
③ 「X-RAIN(試験運用中)」 【出典:国土交通省】
⇒ 降水の状況が1分単位で細かく判るよ。
http://www.river.go.jp/xbandradar/
※ 3 「日本語使いさばき辞典」(あすとろ出版)を参考にしたよ。素敵な日本語表現がいろいろ載っていて読むと楽しくなるよ。
<ゼフ>