お天気のことば<その5>七十二候(春の章)

約2年ご無沙汰していましたが、お天気の言葉シリーズ再開です。
まずは、過去4回を思い出してみましょう!
(クリックすれば各記事に飛びます)

お天気のことば<その1> 大雨の表現(2012/8/3)
お天気のことば<その2> 二十四節気(2012/9/6)
お天気のことば<その3> 日和(2012/11/10)
お天気のことば<その4> 風の表現(2013/4/27)

今回は、<その2>二十四節気(にじゅうしせっき)の続編で、
それを、さらに、ほぼ5日ごとに三分割初候・次候・末候)した
七十二候(しちじゅうにこう)について、春の章にあたる部分…
ここに絞って書いてみましょう。
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立春(りっしゅん)】2/4~2/18(※1
  初候 東風解凍(はるかぜ こおりを とく)(※2)
      東風が氷を解かし始める
  次候 黄鶯睍睆(うぐいす なく)
      鶯が鳴き始める
  末候 魚上氷(うお こおりを いずる)
      割れた氷の間から魚が飛び出す

雨水(うすい)】2/19~3/5
  初候 土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)
      雨で土が湿り気を含む
  次候 霞始靆(かすみ はじめて たなびく)
      霞がたなびき始める
  末候 草木萠動(そうもく めばえ いずる)
      草木が芽吹き始める

啓蟄(けいちつ)】3/6~3/20
  初候 蟄虫啓戸(すごもりむし とを ひらく)
      冬ごもりの虫が出てくる
  次候 桃始笑(もも はじめて さく)
      桃の花が咲き始める
  末候 菜虫化蝶(なむし ちょうと なる)
      青虫が羽化して蝶になる

春分(しゅんぶん)】3/21~4/4
  初候 雀始巣(すずめ はじめて すくう)
      雀が巣を構え始める
  次候 桜始開(さくら はじめて ひらく)
      桜の花が咲き始める
  末候 雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす)
      遠くで雷鳴が聴こえ始める

清明(せいめい)】4/5~4/19
  初候 玄鳥至(つばめ きたる)
      燕が南からやってくる
  次候 鴻雁北(こうがん かえる)
      雁が北へ渡っていく
  末候 虹始見(にじ はじめて あらわる)
      雨の後に虹が出始める

穀雨(こくう)】4/20~5/5
  初候 葭始生(あし はじめて しょうず)
      葦が芽を吹き始める
  次候 霜止出苗(しも やみて なえ いずる)
      霜が終わり稲の苗が出てくる
  末候 牡丹華(ぼたん はなさく)
      牡丹の花が咲く

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どうでしょう。
漢字表現と読み方…これだけで、その季節感、
とくに春の章は、イキイキとした生命の息吹も加えて、
その情景が瞬時に頭に浮かぶような気がしませんか?

そして、
いずれも実際の季節と、よく符合していると感じませんか?
時は今、春分次候…つまり3月26日頃からの5日間で、
桜始開(さくら はじめて ひらく)とは…昨今の横浜近辺の
ソメイヨシノ開花日にピッタリですよね!

このような言葉表現で四季の移ろいを感じることが出来る…
日本人に生まれて感謝です!
次の機会には、夏の章七十二候を書いてみますね。

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《サニーちゃんのお天気メモ》

(※1)二十四節気の日付は、いずれも2015年のものだよ。
    年によって多少異なることもあるよ。

(※2)七十二候の読み方は、いずれも一般的なものだよ。
    違う読み方もあるので注意してね。

<ゼフ>